みんなで広げよう「ワンヘルス」

更新日 2025年03月17日

ワンヘルスとは、「⼈と動物の健康と環境の健全性は一つ」と捉え、これらを⼀体的に守ろういう考え⽅で、世界的にその取組が進められています。また、ワンヘルスの活動を次世代に繋いでいくために「6つの基本方針」が示されました。

直方市ではワンヘルス実践に向けた福岡県の行動計画等に、連携協力するとともに、市民への周知、ワンヘルス実践施策を推進する「ワンヘルス推進宣言」をしています。

直方市「ワンヘルス推進宣言」 (387KB; PDFファイル)目が不自由な人のために、掲載する画像の説明を記載してください。


詳しい内容は県ホームページをご覧ください。

One Health-福岡県庁ホームページ(外部リンク)

1.人と動物の共通感染症対策

感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体が人や動物の体内に入って起こる病気のことです。そのうち、動物から人へ、人から動物へ感染する感染症を「人獣共通感染症」といい、人の感染症の約60%を占めると言われています。

感染症は、次の3つの要因がそろうことで起こるため、各要因に対する対策が必要となります。

  1. 感染源
    感染症の原因となる病原体を保有し、人や動物に感染させることができる動物や食べ物など。
  2. 感染経路
    病原体が感染源から宿主へ移動する方法。感染している人のくしゃみや咳から感染する「飛沫感染」、手に付いた病原体が口などから入り感染する「接触感染」など。
  3. 宿主
    病原体が体内に入って寄生や共生されることにより、体内で病原体が定着・増殖した生き物。

私たちができること

  • 人獣共通感染症の発生予防とまん延防止のために、日頃から手洗いやうがいなどを行いましょう。
  • 動物との適切な関わり方を理解して行動しましょう。

2.薬剤耐性菌対策

細菌による感染症を発症した場合、抗菌薬を使用することが有効です。しかし服用量や期間などを守らないと、目的の細菌を死滅させることができないだけではなく、体内の他の細菌を死滅させ、抗菌薬に対して抵抗力(耐性)を獲得した「薬剤耐性菌」を発生させる原因となります。

今、「薬剤耐性菌」が増加する一方、新たな抗菌薬の開発が減少していることが世界的に問題となっています。また、抗菌薬は家畜などの動物にも使用されており、畜産現場でも「薬剤耐性菌」が発生し、環境への汚染や畜産物、農産物から人へ拡がることも問題となっています。

私たちができること

  • 薬を正しく使用しましょう。

3.環境保護

近年のグローバル化や大量消費・大量生産は、人や動物にとって貴重な森林や生態系を破壊し、地球温暖化等の気候変動の原因の一つとなっています。また、大規模な森林伐採や都市開発は、これまで、人間社会と触れ合う機会のなかった野生動物が持つ病原体と、人が遭遇するきっかけを作ったとされています。

自然環境は、人を含む様々な生物が生きる場です。生態系を守り、人と動物とのすみ分けが保たれてこそ、人と動物の健康を保つことができます。そして、健全で豊かな自然環境を次世代に引き継いでいくことも重要なことです。

私たちができること

  • 福岡県が行っている生物や地球環境を保全する取り組みについて知りましょう。

福岡県生物多様性戦略(外部リンク)

福岡県地球温暖化対策実行計画(外部リンク)

4.人と動物の共生社会づくり

少子高齢社会の中で、犬や猫などの愛玩動物は家族の一員となる等、重要な存在となっており、災害救助犬や盲導犬等、社会活動の様々な場面で活躍している動物もいます。一方で、不適切な飼育や虐待、遺棄等の問題、愛玩動物を介した共通感染症に感染する事例も発生しています。

人と動物との関係をより良く保つためには、動物のことをよく理解することが大切です。動物をペットとして飼う場合や社会で活用する場合は、正しい飼い方等を十分に知っておく必要があります。

私たちができること

  • ペットは不妊去勢手術などを実施し、最期まで大切に、適切に飼育しましょう。
  • 野生動物に関する生態や行動、習性について理解を深め、一定の距離を保つ等、適切に関わりましょう。

5.健康づくり

「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、全てが満たされている状態のこと」(WHO憲章より)と定義されています。そのため健康づくりには、身体的、精神的、社会的に満たされた状態で過ごすことができるよう生活環境を整え、誰もがスポーツなどの趣味を様々な形で楽しみ、調和のとれた自然環境と多様な動植物との関係の中で、主体的に健康を維持していくことが大切です。

私たちができること

  • スポーツ等の趣味を様々な形で楽しみ、調和のとれた自然環境と多様や動植物との関係の中で主体的に生きていきましょう。
  • 愛玩動物とのふれあいを通じた健康づくりをしてみましょう。

6.環境と人と動物のより良い関係づくり

私たちの健康は、健全な環境の下で生産された健康な家畜、安全な農林水産物等を食べることにより維持されています。安全な米や野菜等を作るには、化学物質等に汚染されていない水や土等、健全な自然環境が必要となります。安全な肉や卵、牛乳などの畜産物を生産するには牛や豚、鶏などが健康に育つよう、その飼育環境や餌の安全性にも配慮する必要があります。

私たちができること

  • 「食」に対する知識を持ち、農林水産物が生産されている環境等へ関心を持ちましょう。
  • 「食育」を通じて、食の安全・安心や環境への負荷の軽減にもつながる「地産地消」や農林水産物の理解を深めましょう。
このページの作成担当・お問い合わせ先

市民部 健康長寿課 健康企画係

電話:0949-25-2275 FAX:0949-24-7320 このページの内容についてメールで問い合わせする