
【熱中症情報】夏本番前から熱中症対策を!
- 熱中症は5月から要注意!
- 暑さに備えたカラダづくりを!
- 熱中症について
- 高齢者の方は特に注意が必要
- 熱中症にならないために
- 暑さ指数をチェックしよう
- 「熱中症警戒アラート」「熱中症特別警戒アラート」について
熱中症は5月から要注意!
令和6年5月の全国の熱中症搬送者数は約2,800人で、その約3割が室内で発症しました。5月は暑さ指数(WBGT)が21を超える日が半分以上を占め、暑い日が増える時期です。また、梅雨の影響で雨の日が増え、汗が蒸発しにくく、体内に熱がこもりやすくなります。しかし、身体がまだ暑さに慣れていないため、体温調節機能が十分に働かず、熱中症による救急搬送が急増する傾向にあります。
暑さに備えたカラダづくりを!
暑くない季節でも、汗をかく機会を増やすと暑さに負けないカラダを準備することができます。
汗をかく運動などを始めてから2週間程度で準備ができるといわれています。
暑さに慣れる(暑熱順化)方法を紹介します。
おすすめの運動
1日30分程度の「ややきつい」と感じる運動を目安に行うと効果的です。
熱中症について
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調整機能が働かなくなったりして様々な症状を起こす病気のことです。
【軽症】現場での応急処置ができる
- めまい
- 立ちくらみ
- こむら返り
- 手足のしびれ
【中等症】病院への搬送が必要
- 頭痛
- 吐き気・吐いた
- 体がだるい
- 集中力や判断力の低下
【重症】入院をして集中治療をする必要がある
- 意識障害(受答えや会話がおかしい)
- けいれん
- 運動障害(普通通りに歩けないなど)
- 体が熱い
高齢者の方は特に注意が必要
体内の水分が不足しています
高齢者は若年者よりも体内の水分量が少ない上、体の老廃物を排出する際にたくさんの尿を必要とするため体内の水分が不足しやすくなります。
暑さに対する感覚機能・調節機能が低下しています
高齢者は暑さやのどの渇きに対する感覚機能が低下しています。また、体の調節機能が低下し、体に熱がたまりやすく、若年者よりも循環器系への負担が大きくなります。
熱中症にならないために
体を暑さに慣れさせる
体を暑さに慣れさせるには数日~2週間程度かかります。気温が上がり、熱中症の危険が高まる前に無理のない範囲で汗をかくことが大切です。日常生活の中で運動や入浴をすることで汗をかき、体を暑さに慣れさせましょう。
エアコンを使う
令和4年度の屋内の熱中症死亡者の約9割はエアコンを使用していませんでした。夏前にエアコンが故障していないか確認しましょう。また、暑い日は無理をせず、エアコンを使うようにしましょう。
こまめな水分補給を
普段から飲み物を持ち歩き、水分をこまめに取りましょう。大量に汗をかいた時は塩分も忘れずに。
目安:1日あたり1.2リットル(コップ約6杯)
暑さに対する工夫を
- 吸湿性・速乾性のある通気性のよい衣服を着用しましょう。
- ぼうしや日傘を使用したり、日陰を歩いたりすることで直射日光をよけましょう。
- 冷却シートや氷枕などの冷却グッズを利用して体を冷やしましょう。
暑さ指数をチェックしよう
暑さ指数(WBGT)とは「気温」「湿度」「日射・放射」「風」の要素をもとに算出された指標です。
熱中症リスクを判断する数値として、運動時や作業時だけでなく、日常生活での指針としても活用されています。
日常生活に関する指針
暑さ指数 (WBGT) |
注意すべき生活活動レベル | 注意事項 |
---|---|---|
危険 (31以上) |
すべての生活活動 | 高齢者においては安静状態でも発生する可能性が高い。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
厳重警戒 |
外出中は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 | |
警戒 (25~28) |
中程度以上の生活活動 | 運動や激しい作業をする際は定期的に十分に休息を取り入れる。 |
注意 |
強い生活活動 | 一般的に危険性は少ないが激しい運動や重労働の時は発生する危険性がある。 |
参考:日本生象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver4」
運動に関する指針
暑さ指数 (WBGT) |
熱中症予防運動指針 |
危険 (31以上) |
特別の場合以外は運動を中止する。 特に子どもの場合には中止すべき。 |
厳重警戒 (28~31) |
激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。 10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。 暑さに弱い人※は運動を軽減または中止。 |
警戒 (25~28) |
積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。 激しい運動では、30分おきくらいに休憩をとる。 |
注意 |
熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。 熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。 |
ほぼ安全 (21~) |
熱中症の危険は小さいが、適宜水分・塩分の補給は必要である。 市民マラソンなどではこの条件でも熱中症が発生するので注意。 |
※暑さに弱い人:体力の低い人、肥満の人や暑さに慣れていない人など
参考:日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」