
土門拳記念館コレクション展 開催中(7/17~9/4)
激動の昭和を独特のカメラアイで切り撮り、日本の写真界に大きな足跡を残した写真家土門拳(1909-1990)。日本の写真を牽引してきた土門拳の作品を集めた「土門拳記念館コレクション展 土門拳 ―肉眼を超えたレンズ―」が直方谷尾美術館で開催されています。
土門は、戦前から戦後へと社会全体が目まぐるしく変化していく中、一貫してそこに生きる日本人や現実社会を撮り続けると同時に、古寺や仏像などを独特の美意識で映し、社会に大きな影響を与え、日本の写真文化の形成にも大きな役割を果たしてきました。
本巡回展は市町村立美術館活性化事業の一環で、土門拳記念館(山形県酒田市)の協力のもと国内4美術館を巡回し展示されており、九州では直方が唯一の開催です。写真界に大きな影響を与えたライフワーク「古寺巡礼」をはじめ、「風貌」「ヒロシマ」に代表される作品が、「古寺巡礼」「日本人と戦争」「昭和のこどもたち」「風貌」の4コーナーで展示されており、生きているかのような力強い仏像の表情や、石炭産業が崩壊していく中での筑豊の子どもたちの姿を捉えた「筑豊のこどもたち」に代表される作品など123点を鑑賞できます。
オープニングで市長は「土門がレンズを通してみた子どもたちの顔を見て、今の時代の子どもたちの笑顔がどうなっているか考えるきっかけになっている。作品との対話を通じて今を考えるきっかけになればと思っている」とあいさつをし、出席した土門の弟子で、土門記念館学芸担当理事の藤森武さんは「筑豊地域で筑豊の子どもたちの展示ができ、土門も喜んでいると思う」と話しました。
《土門拳記念館コレクション展》
開催期間:令和4年7月17日(日)~9月4日(日)
詳細は谷尾美術館のホームページ(外部リンク)をご覧ください。