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帽子づくりは「わがまま」に

更新日 2019年02月14日

東京恵比寿、住宅街の一角にあるかわいい帽子教室。アンティークのミシンやズラリと並んだ帽子の木型に囲まれた教室の中で、はにかんだ笑顔がキュートな糸山弓子さんにお話をうかがった。

ものづくりへの好奇心

糸山さんの帽子教室にある木型の画像幼少の頃は古町に住んでいました。学生時代は直方を離れていましたが、やはり生まれ育った故郷。空気は澄んでいて山々は美しく、遠賀川や福智山を懐かしく感じます。幼い頃からものづくりが好きでした。今と違ってものがたくさんあるわけではないので、お金をかけないように工夫して遊んでいました。
短大卒業後、趣味で帽子づくりを教えてくれる洋裁学校に通ったんです。地元の教室でも、既に形ができている帽子にリボンを付けたりして帽子を作っている「感覚」を味わうことはできましたが、作るならちゃんとした「技術」を学びたいと思うようになりました。しかし近くに本格的な帽子教室が無かったので、上京して教室に通うことを決めたのです。上京することに不安はありましたが、とにかくやってみないとわからないという好奇心が勝りました。

チャンスの波に乗って

帽子教室入り口の様子しばらく東京で帽子作家として頑張っているうちに、もっと自分でやりたい、枠にとらわれずに外に出て自分の力を試してみたいと思うようになり、渡米を決意しました。家族の反対もありましたし、知り合いもいなくて不安といえば不安でしたが、知り合いがいると頼ってしまう性格だったので誰もいない方が自分の力を試すことができる、中途半端にならなくて済むと思ったんです。

アメリカでは8年ほど本格的に帽子を作っていました。雑誌に取り上げられるなど、自分の実績が認められて作品が評価されたときはやはり嬉しかったですね。当初は学生として滞在し、1年で日本に帰るつもりだったんです。ところが、アルバイト先で知り合った若手デザイナーに勧められて帽子を作ってみたら、その帽子が日本人のバイヤー(買い付け担当者)の目に留まり「帽子を作りたいなら連絡してください」と名刺をくれました。これはチャンスだと思いすぐに連絡してみると、日本人のデザイナーが所属しているエージェント(セールス等を代わりに行ってくれる会社)を紹介してくれて、その会社との付き合いが始まったのです。その会社にはいろいろなファッション雑誌の方々が出入りしていて作品を掲載してもらったこともありました。とてもラッキーでした。

自分のできることを一生懸命やった、その結果のラッキーです。チャンスには波があります。その波が来たとき
にうまく乗っかるためには、そのきっかけを自分でつかまなければならないといつも思っています。

帽子づくりの流儀

帰国後、東京の代官山でオリジナルデザインの帽子専門店とアトリエを開きました。帽子はあくまでも洋服の一部
ですから、その時世にはやっているファッションは常に意識しています。お客様に帽子がピッタリで、とてもお似合いになり喜んでいただけるときが一番嬉しい瞬間ですね。

技を受け継ぐ

帽子教室の様子私にとって帽子づくりは、もはや生活の一部。デザインを生み出すことは大変だけど苦にならず、おもしろいから続いてきました。もちろんいつでも1番になりたいという気持ちはありました。でも人と比べて1番になるということではなく、自分なりに精一杯のことをやって、自分で1番だと思えることをやってきたのです。これからは、私が積み上げてきた技術や知識を若い人たちに伝えていきたいです。帽子の木型を持っている教室は少なく、北海道や福岡から参加してくださる方もいらっしゃいます。帽子を作る過程で失敗しても、何度も作り直すことが大事ですし、その方がうまくなります。何より苦労して作った物が完成する、それは何事にも代え難いことです。自分で作った帽子を自分でかぶるって、素敵なことでしょ。

これまでに、帽子教室の教え子たち4人が帽子のお店を持ちました。その子たちに負けないようにこれからも頑張
ろうと思っています。

このページの作成担当・お問い合わせ先

企画経営課 ふるさと情報係

電話番号:0949-25-2236 ファックス:0949-24-3812
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